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離婚協議の手続きは三浦行政書士事務所へ

離婚協議手続き

 

離婚届

国内における離婚件数は、平成13年をピークに徐々に減少しているものの、現在でも22万件を超えています。その内の9割程度が「協議離婚」です。
しかし、その後の生活の保証について、十分に話し合いをした夫婦は極めて少ないでしょう。住まいのこと、仕事のこと、子どものこと、年金のこと、二人で築いた財産のこと etc... 
離婚届提出前に取り決めしておくことが大事です。

 

 

離婚協議の進め方 〜離婚届提出前の準備〜

夫婦が婚姻解消を決断し新たな生活をスタートをさせるためには、それまでに夫婦間でつくりあげた全てのことを清算しなければなりません。相手と協議する煩わしさ、時間と労力、知識不足などで十分な話し合いができなかったり、また、話し合いができたとしてもそれを法的効力のある書面にしなかったことで、離婚後もトラブルを抱えながら不安定な生活を送ることになってしまいます。協議離婚の本質は、“当事者間の合意による婚姻解消”ですので泣き寝入りは決して禁物です。自分のペースで話し合いを進めるため、十分な準備が不可欠となるでしょう。

 

相手への配慮を心掛ける

話し合い

“自分のペースに持ち込む”と言っても、いきなり第三者(親・友人・弁護士など)を介入させてしまうと、相手も距離を置いたり、警戒して次の話し合いから時間を取ってもらえなくなります。また、介入させないまでも、にわか知識で法律論をかざすことも注意が必要です。専門家に相談していたとしても、最初はその後ろ盾があると悟られないようにすることが大切です。一度の協議で全てのことは決められません。まずは、何度か話し合いができるような状況を作り出すことを考えてください。

 

事前に協議内容のリストを作る

書き留める

協議に必要な項目を挙げるだけでなく、その項目についての主張やその根拠・証明(証拠)などを事前に書き留めておくことで、取り決め事項のもれを回避することができます。たとえば、「財産分与」の金額をいくらにするかを決めるためには、預貯金、不動産、株式などの資産や住宅ローンなどの負債まで、「養育費」の場合には、将来の学費などの必要経費や自分(相手)の収入を把握しておかなければ話ができません。時には、「残高証明書」、「不動産登記簿謄本」、「所得証明書」などを取り寄せることも必要なことです。

 

また、話し合いの回数を少なくするに越したことはありません。長引くことで相手が翻意することも考えられます。最初の話し合いで、ある程度の取り決め事項を土俵に上げておくことは重要なことです。

 

主な取り決め事項

 

離婚協議書作成の合意

「離婚協議書」作成の合意は、協議のためテーブルに着いた時、最初に取り決める肝となる事項です。協議内容を書面(契約書)にしておかなければ、つまり口約束だけの取り決めは、後にそのような取り決めがあったことを証明することが困難になります。また、金銭(慰謝料、養育費、財産分与など)の授受を約束した場合は、作成した離婚協議書を、さらに強制力のある「強制執行認諾条項付き公正証書」にしておくことで、万一、その約束が反故にされても、裁判所に訴えることなく相手の給与や預貯金を差し押さえることが可能となります。しかも、「支払いを怠れば強制執行を受けるかもしれない」 という心理的プレッシャーを支払い義務者に与えられます。
まずは、「離婚協議書」作成→「強制執行認諾条項付き公正証書」締結を夫婦間で合意したうえで協議を進めるべきです。

 

婚姻解消後の住まい

実家にいつでも帰れる状況であったり、現在の住まいにそのまま留まるのであれば、さほど問題とはなりませんが、新たに賃貸アパートなどに住み替えをする場合は、その時期を慎重に検討しなければなりません。お子さんがいる場合には転校の時期であったり、持ち家を売却する場合には売却時期に合わせてアパートなどに入居する時期を調整しなければならないこともあります。また、適当な住まいがすぐに見つからない場合は、婚姻解消後にしばらく同居しなければならないこともあります。
住まいのことは、離婚後の生活を支える最重要課題ですので、夫婦間の都合を考慮し、様々な事柄を想定したうえで協議することが必要です。

 

離婚届の提出日(期限)

離婚届の提出日(期限)には注意が必要です。離婚協議が整っていない状態で離婚届を提出してしまうと、後に話し合いをするにしても相手が応じてくれない可能性があります。すべての取り決めをしたうえで離婚協議書を作成し、更に、強制執行認諾条項付き公正証書を締結してから提出することがポイントです。そして、離婚協議書および強制執行認諾条項付き公正証書には、離婚届提出日(期限)を条項に入れることを忘れないでください。

 

親権者と監護権者

夫婦間に未成年の子どもがいる場合には、どちらか一方が親権者になることを離婚届に明記しないと離婚届は受理されません。親権とは、未成年者の子どもを監護・養育し、その財産を管理し、その子どもの代理人として法律行為をする権利や義務のことをいいます。監護権は親権の一部ですが、親権者が子どもを身上監護できない事情がある場合には、一方が親権者、もう一方が監護権者とすることもあります。一般的には、親権者と監護権者は一致させたほうが子どもの利益となると考えられています。

 

養育費

養育費

非監護権者(身上監護をしない親)は、その未成年の子どもに対し、「生活保持義務」を負うとされています。「生活保持義務」とは、生活に余裕があろうとなかろうと得ている収入の中から必ず果たさなければならない義務とされ、生活に余裕がある範囲で負う「生活扶助義務」とは全く違う性質のものだと言えます。そして、「養育費」は、この「生活保持義務」に基づき負担しなければならないため、“この程度の額で大丈夫だろう”という主観で金額を決めるのではなく、夫婦双方の収入を照らし合わせて金額を割り出すという手法(養育費算定表)が使われています。
但し、この算定表はあくまで統計上の数値であるため、特別な事情については別途考慮する必要があります。

  >>>「養育費算定表」はこちら

 

面会交流権

「面会交流権」は、前項の“子の監護に要する費用の分担”(養育費の負担)とともに、平成23年の民法改正で新たに規定され、非監護者との面会が子どもへの悪影響と判断される場合を除き、監護者はその権利を拒絶できません。面会交流の可否やその方法、回数、日時、頻度、場所などについて取り決めをしますが、非監護者にとって、「面会交流権」は権利であり、「養育費の負担」は義務となるため、「養育費の負担」とセットで協議することが賢明です。また、その際には、子どもの利益を最優先に考えなければなりません。

 

婚姻費用

夫婦間においても、お互いの生活レベルが同等になるように「生活保持義務」を負うとされています。“夫婦の一方が家を出て別居状態”、あるいは、“同居していても収入がある一方が生活費を負担しない状態”にある場合は、生活に困窮する側は相手に対し、「婚姻費用」として生活費を請求することができます。但し、婚姻費用が受け取れるのは、“請求してから離婚成立まで”の分であるため、請求前に別居していたとしても、遡って請求することができないことに注意が必要です。
金額の設定については、養育費の場合と同様に、双方の収入その他の事情を考慮した算定表を用いることで協議がしやすくなります。

  >>>「婚姻費用算定表」はこちら

 

慰謝料

慰謝料

「慰謝料」の取り決めは、大変デリケートな事柄だけに、離婚協議の中で最も慎重に行わなければなりません。よくあるケースとして、配偶者の不貞行為(浮気・不倫)や配偶者からの身体的・精神的暴力(DV)が挙げられます。その行為が離婚に至る原因であり、その行為について加害者が認めていれば当然に請求できるものですが、慰謝料の額については、一定の基準がある訳でなく、裁判所でも「証拠の有無」、「行為の期間・回数」、「損害の大きさ」など様々な事情を考慮したうえで決定するのが実情です。

 

加害者への責任追及や加害者の慰謝料負担が、協議の進行や協議後の金銭(養育費、婚姻費用等)の支払いに支障をきたすこともあり得ますので、話し合いの中で加害者が請求通りの支払いに合意している場合や、最初から離婚調停・訴訟を行うつもりでいる場合は別として、少ない回数での協議においては、慰謝料の請求に固執するより、「解決金」などの名目で一定額の支払いで落ち着かせるか、「財産分与」の中で調整するなどの方法により、速やかに協議内容をまとめることが重要です。
但しこの場合、離婚後に慰謝料に関する争いが起きないよう、清算条項を付した離婚協議書、公正証書を作成することに注意が必要です。

 

財産分与

「財産分与」とは、婚姻期間中に夫婦が共同して形成してきた財産をそれぞれの貢献度に応じて清算することです。“貢献度に応じて”とはいえ、現在では2分の1ずつで分割する考えが主流となっています。
婚姻後に購入した住宅、預貯金、有価証券、車、家具家電など、夫婦のどちらか一方の名義になっていても共有財産として分割の対象となります。もちろん、ローンやクレジットの未払金についても負の財産として分割されます。

 

それらの財産をどのように分割するかは、夫婦間の協議によって自由に決められますが、中でも、住宅ローンの返済が完了していない(残債のある)自宅をどうするかということについては少々時間や手間を要するでしょう。処分(売却)方法、売却しても返済できない(オーバーローン)状態、配偶者が連帯保証人になっている場合、転居先の確保など、夫婦だけでは協議しきれない問題は、早めに専門家に相談することをお勧めします。

 

「財産分与」には財産の分割清算という要素以外にも、離婚後の扶養補助的な要素、慰謝料的な要素も含むことができますので、前述の協議項目と併せて総合的に話し合いをする必要があります。

 

年金分割

年金手帳

「年金分割」は、離婚等をした場合、一定の条件に該当したとき、当事者の一方からの請求により、婚姻期間中の厚生年金(旧共済年金を含む)記録(標準報酬月額・標準賞与額)を当事者間で分割することができるというもので、「合意分割制度」「3号分割制度」があります。この制度自体非常に複雑なため、“離婚すれば相手の年金の半分が受け取れる”と誤解をしている方が多くいるようです。

 

それぞれの制度を簡単に説明しますと…。

合意分割制度 (合意による厚生年金の分割制度) 〜平成19年4月スタート〜
  • 夫婦間の合意又は裁判所の決定により、分割割合を決定
  • 分割割合は、夫婦それぞれの厚生年金(旧共済年金を含む)保険料の納付記録【標準報酬月額・標準賞与額】を合算した額の1/2までが限度
  • 分割の対象は「婚姻期間」(平成19年4月以前の期間を含む)
  • 離婚をした日の翌日から2年以内に請求
  • 「合意分割」の請求が行われた場合、婚姻期間中に3号分割の対象となる期間が含まれるときは、合意分割と同時に3号分割の請求があったとみなす

 

3号分割制度 (第3号被保険者期間の厚生年金の分割制度) 〜平成20年4月スタート〜
  • 夫婦間の同意がなくても、国民年金の第3号被保険者であった方からの請求により分割可能
  • 第3号被保険者であった期間の厚生年金(共済年金を含む)保険料の納付記録を自動的に1/2に分割可能
  • 平成20年4月以降の第3号被保険者期間(サラリーマン・公務員の妻又は夫であった期間)のみ分割可能
  • 平成20年3月以前の第3号被保険者期間について分割する場合は、「合意分割」による
  • 離婚した日の翌日から2年以内に請求

 

年金分割制度の誤解

いくら増える

これらの制度は、婚姻期間中に、専業主婦やパート勤務で収入の少ない配偶者に対し、離婚成立後の扶養補助的な財産分与の一環としてスタートしました。ところが、分割されるのは、将来受け取る年金額ではなく、標準報酬月額、標準賞与額なのです。また、分割対象は、厚生年金(旧共済年金を含む)部分のみで、基礎年金部分については関係ありません。

 

婚姻期間中に、相手が会社員や公務員で、厚生年金、旧共済年金保険料を支払っていた期間において、自分が専業主婦であったり、パート従業員で収入があまりなかったような状況であれば、この制度を利用することで多少年金額のアップが期待できますが、相手が婚姻期間中ずっと個人事業主で、自分が会社員(公務員)であった場合又はパート従業員であっても厚生年金保険料(旧共済年金保険料)を支払っていたような場合は、自分の年金額が目減りすることもありますので注意が必要です。
年金分割制度を考える場合には、事前に「年金分割のための情報通知書」を住所地管轄の年金事務所など(公務員の場合は、以前加入していた共済組合等)に請求し、夫婦それぞれの標準報酬総額や按分割合の範囲などの情報を確認したうえで話し合うことが重要です。

 

年金分割のための手続き

 

情報通知書の請求

情報通知書の請求は離婚前でも後でもできます。離婚前であれば、相手に知られずこっそりと請求することもできます。請求書には、夫婦の年金加入歴を記載しなければなりませんが、請求窓口でその内容を確認できます。請求書とともに年金手帳、戸籍謄本などの必要書類を用意し、住所地の年金事務所など(公務員の場合は、以前加入していた共済組合等)に請求することで、2〜3週間程度で通知書を受領できます。

 

年金分割請求

「年金分割のための情報通知書」を受領しただけでは、年金は分割されません。離婚した翌日から2年以内に「標準報酬改定請求書」(離婚時の年金分割の請求書)に必要書類を添えて住所地管轄の年金事務所に提出して初めて分割されることになります。また、「合意分割」による請求と、「3号分割」のみの請求方法は異なります。手続きについては、最寄りの年金事務所窓口にお問い合わせいただき、個別の相談については、行政書士・社会保険労務士等の専門家に相談されることをお勧めします。

 

  >>>年金分割のための手続き概要 (日本年金機構)

 

 

離婚協議書および公正証書の作成

夫婦間で協議した内容を書面(離婚協議書)にして残さなければ、せっかく時間や労力をかけたことが無駄になってしまう可能性が大です。口約束で済ませ、離婚後に約束したはずの慰謝料や養育費が払われないというケースが非常に多く見られるからです。

離婚

 

協議期間中に誠意ある態度で話し合いをしていたとしても、離婚後の転勤・リストラ、病気・けが、再婚などで、慰謝料や養育費を負担する配偶者の生活環境や経済状況が変わり、約束事が反故にされてしまうことも予想されます。

 

これまでの協議内容にお互い合意したうえで、それを書面(離婚協議書)にしておくことで、相手にプレッシャーを与えることができ、約束反故に対する抑止力にもなります。また、その書面(離婚協議書)は「公正証書」にすることで、更に重みのある“法的効力の強い文書”に様変わりします。

 

公正証書にする意味

公正証書

公正証書は、夫婦間の合意内容が法的に問題がないか、内容を証明できる資料があるか、また、当事者本人であるかをチェックし、夫婦間で合意した離婚協議書に基づき、法律の専門家である公証人によって厳正に作成手続きが行われ、それは「公文書」として扱われます。よって、公正証書には、「証明力」「執行力」「安全性」が備わります。

 

証明力

当事者の一方の債務不履行により裁判となった場合、一般的な契約書等を証拠として提出しても、その契約書の内容に法的な問題があると、その証拠は無効となることがあります。その点、公正証書は、内容の偽造や法的な問題はありませんので、純粋に公的な証明文書となりえます。

 

執行力

相手方配偶者に対し、給料を差し押さえたり、預貯金を差し押さえるなどの方法で強制的に債務を履行させるためには、「債務名義」が不可欠となります。「債務名義」とは、債権の存在、範囲、債権者、債務者が表示された「確定判決」、「和解調書」などの公の文書です。公正証書に「強制執行認諾条項」を入れることで、その公正証書そのものが「債務名義」となるため、わざわざ訴訟を起こすような手間もなく、相手の財産を差し押さえて債務を履行させることができます。

 

安全性

公正証書の原本は、公証役場に原則20年間保管されます。公正証書締結時に交付された「正本」を紛失、滅失してしまっても、原本が公証役場に保管されている限り、いつでもその写し(謄本)の再発行を受けることができます。一般的な契約書等は、通常当事者間で一枚限りなので、それ自体なくしてしまったら何の証明もできなくなります。

 

 

 

離婚協議で失敗しないためのサポートをします

不幸にも離婚の当事者になってしまった場合、、とりわけ子供を養育していく立場からすると、将来の生活のために経済的な安定を期待するところです。しかし、離婚協議には、時間と労力を要し、加えて協議に関して多くの知識が必要になってきます。口約束のみで離婚届にサインして、役所に提出してしまう前に、専門家に相談することで、離婚後のトラブルを回避することが可能となります。

 

  >>>「当事務所でお手伝いできること」 〜離婚協議編〜 はこちら

 

 

 

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